夏の海外派遣でボーンマス・ブリッドポートの派遣に行った高校生・大学生がパネルをつくりに来てくれました。(いや・・・だらだらとお菓子を食べに来てくれていました。)
派遣プログラムに行く前の事前研修は 「参加必須!!」と厳しく接していますが、帰国後は 「やりたい人がやりたいことを、やりたいようにやればいいんじゃない」ぐらいのゆるいスタンスで関わっています。
でも、帰国後の派遣生には「派遣に行って帰って終わりじゃないよ!帰国後からがスタートだよ」と伝えています。
帰国直後なので体験学習の派生効果で活動へのモチベーションが上がっています。
現地で繋がった海外の友達と連絡を取り合ったり、英会話の練習をはじめたり、海外派遣というキッカケを活かして次のステップに勧めるかは自分次第。周りの人間ができるのはそのキッカケを忘れないように刺激と機会を提供することです。そこで帰国後の派遣生には3つのことをしてもらっています。
1.広報用のパネル作り
2.派遣オリジナルの現地のガイドブックのアップデート
3.派遣説明会で派遣の魅力をPR活動
1.広報用パネル🖼作り
高校での文化祭で展示をするために作成します。
展示用パネルに画用紙や現地で撮った思い出の写真を切り貼りし、ペンでデコレーションをして現地の活動内容や楽しい様子を伝える作品に仕上げます。今年は現地の新しいシンボルとなった観覧車と英国の道をメインに現地の語学学校、街を走るイエローバス、皆で体験したアフタヌーンティーのケーキスタンドなどを画用紙で表し、皆の顔写真を配置しました。
作業はもちろんですが、テーマ決めの話合いやスケジュール管理をすべて大学生と担当の高校生を中心に団におまかせしました。
高校生は帰ってきてすぐに山のような宿題と向き合い、学校が始まると宿題テストがあり運動会・文化祭と高校生活で忙しい2学期前半に突入します。非日常の英国生活で感じてきたこと・帰国後にやろうと決めてきたことが日常で流されやすので、少しでも現地でのやる気を日常につなげてほしいのです。
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思い出のパネル作り
①のり付きパネルに シワにならないように丁寧に模造紙を貼る。
②ベースとなる絵やタイトルの文字などの下絵をパネルに書く。
③パネルに写真を切って貼って、ペンでデコレーションをする。
※ノリをしっかり付けて貼らないと展示中に剥がれてくる。
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2.派遣オリジナルの現地のガイドブック📗のアップデート
通称「歩き方」。
「ボーンマスの歩き方」「ブリッドポートの歩き方」「ドイツの歩き方」と、派遣先ごとにオリジナルのガイドブックがあり、歴代の派遣生がその年の情報を加筆修正のアップデートをしています。
派遣が始まった当初は前回の派遣生からの話が貴重な情報元でした。特にボーンマスは今でこそ日本人学生が学びに来ていますが、当時は「そこはどこ?」という街で、当然ガイドブックなんてありませんでした。(ブリッドポートなんて今でもわざわざ訪れる日本人は少ないですよね。)
自分たちが見てきたこと、良かったこと、困ったことをまとめて、次の派遣生にプレゼントをします。毎年改定を重ねているので情報が消えたり復活したり少しずつ変遷があります。
同じ団だけでなく上下にもネットワークを広げてもらいたいので、派遣生からの伝承に委ねています。
(毎年変わる現地事情をすべて知っているわけではないし、そもそも現地事情なんぞ殆ど知らずに、未知の世界を開拓するぐらいの気合であってほしいし。)
あと、自分たちの派遣団が入り浸っていたお店がなくなったり、学校の施設が改築されていたり過去の派遣生が見ると懐かしさがあります。
3.派遣説明会で派遣の魅力をPR活動
数年前までは事務局のオジサマ👵・オバサマ👩が派遣の募集要項を読み聞かせるというのが派遣の説明会でした。しかし、読めば分かるように作っているのが募集要項なので、読み聞かせは本当に必要最小限にして、派遣生たちがプログラムの魅力をプレゼンテーションをする時間を多く取るようにしました。
🕑 数年前の 派遣説明会13:00 ご挨拶 13:10 今年度の派遣内容について 13:50 派遣経験者/保護者から一言 14:00 質疑応答 14:30 終了 |
🕑今年の説明会13:00 ご挨拶 13:10 派遣の内容について 13:50 募集について 14:00 質疑応答 14:30 終了 |
3週間でインパクトある多様な体験をしてきているので、一般化され意味づけられた体験ばかりではなく、帰国直後は”〇〇は楽しかった””✕✕が苦しかった”という感情的な体験に留まっていることが多くあります。現地にいった先輩の声で、先輩のイキイキする姿を見て「自分も同じようになりたいな」と憧れてほしい。同時に、派遣経験者にすると後輩たちに伝えるために半年前・1年前の派遣の生活を振り返る。
3週間の体験が、時を経て日常の生活で昇華されます。さらに後輩たちに伝えるために振り返ることで視点を変えた言語化がされます。
単に、派遣事業のための説明会ではなく、ちょっと一手間かけることで派遣生への事後フォローとしても活用しています。
まとめ
帰国後の活動のコンセプトは、参加者の振り返りと派遣事業の広報を融合させること。「あなたのための研修」と振り返りを押し付けるより「後輩のために派遣事業を手伝っている!」と貢献している嬉しい気持ちで振り返る方が活動に広がりが生まれることを期待しています。