あるオンラインセッションでのこと…

将来、あなたはどんな人になりたい?



周りのことをサポートする人になりたいです。
講師の「将来、どんな人になりたい?」の質問に対して、「周りのサポートする人」と回答している学生がいました。
私も就活の1次面接の試験で、「カメレオンのように、相手に合わせて自分を変えられる人です。」と答えたのを覚えています。
でも今思うと、それって、「自分に自信がない。主体性がない人」ですよね。(恥ずかしい。)企業からすれば、サポート業務は派遣スタッフや機械に任せて、事業を推進する人が欲しいわけで、当然、その会社の面接には落ちました。
国際交流事業での目標設定
さて、
「何がしたい?」と聞かれて、色々したい ではなく、具体的に〇〇がしたい!と言えるようになりたい。そして一緒に活動している学生には、そうなってほしい。
高校生・大学生の海外派遣の研修でも目標を設定をとても大切にしています。
2日間かけてグループごとに、現地について自分の知っていることを出し合い、KJ法でまとめ、関係性を考え、頭の中を「なぜ派遣に行きたいのか?」「行って何をしたいのか?」で埋め尽くす合宿です。
1.みんなの雑多な付箋をKJ法で関係図に整理


1日目に個人が書き出した付箋をKJ法を使ってカテゴリーごとに整理し、関係図を作ります。
2.関係図の発表


2日目の朝に、前日話し合いカテゴリー分け&作成した関係図を他のグループに発表します。
3.「決心(=グループ目標)」の作成と発表


午後は、「決心」と呼ばれるグループの目標を考えます。
現地の目標。行く前の計画。帰国後のなりたい姿。これらを反映させたスローガン的なものを作成し、改めて他のグループの前で発表をします。
本質観取が重要。問いのデザイン
「問いのデザイン〜創造的対話のファシリテーション〜」でも 問題の本質を捉える思考法の一つ 哲学的思考の中で、本質観取の重要性が語られていました。
本質観取とは
本質観取とは、問のデザイン(著:安斎 勇樹 )の本では、こんな書き方をされています。
「教育とは何か?」「恋とは何か?」といったように、身の回りの物事の本質を問い、同じ問いを共有する人たちと対話し、自分たちの経験に根ざした意味を掘り起こしながら、「それが確かに物事の本質かもしれない」というお互いになっ渡航できる共通理解に到達すること。
問いのデザイン〜創造的対話のファシリテーション〜 74-75ページ
つまり、本質観取とは「そもそも〇〇とは」を個人の体験や経験に即して、考えること。
星野リゾート社長の星野佳路氏が「観光とは?」「人はなぜ観光をするのか?」と本質観取で洞察した結果として得られた「異文化体験」「非日常体験」という答えをもとに事業展開をしている例が示されています。
自信を持って〇〇がしたいと言えるようになることから始まる
志望動機や現地でやりたいこと「そもそもなぜ」を考え、精緻化する。そのことによって、参加の目的意識が明確になり出発前に自信を持って「○○がしたい!」と言えるようになります。
「〇〇がしたい!」と言えるようになると、自分の目標には自分が主体的にリーダーシップをとりやすくなります。
そして、自分のしたいことを周りの人が知っていれば、それをサポートしたくなる。だから目標を言語化して周りの人に伝えられるようになるのは大切です。
相手の目標をサポートすることは無論大切。でもサポートするだけではない。
そんなことを考えさせられる今日このごろでした。
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