今年の夏は、日独国際交流の引率でドイツに3週間ほど生活をしてきました。 学生たちには衣食住を共にするパートナが-いますが、引率者にいません。見知らぬ土地での移動はシステムが異なり慣れるまでには時間がかかりました。
車内放送がない。(あってもドイツ語だから分からないけど。)表示はドイツ語。間違えると罰金40ユーロ。(1ユーロ130円だとして5200円!!)。1回目にドイツに4日間だけ滞在したときには、徒歩で過ごしました。(それだけコンパクトにまとまった町です。)しかし、3週間の引率となると、「不慣れだから すべて歩く!」とは言っていられません。
初日は大遅刻。始めの3日間は待ち合わせ場所まで紙の地図とgoogle map をにらめっこしながらドキドキしながら移動。5日目ぐらいからは、google mapが、道案内だけでなく、道案内+鉄道・バスの乗換案内をする(路線図上でどこにいるのかまで示してくれる)ことが分かり、google map頼りでだいぶスムーズに移動できるようになりました。
そんな私がはじめに知っておきたかったことをまとめました。
交通手段の種類
ベルリンは慣れてしまえば公共交通機関が発達しているので、車がなくても生活しやすいコンパクトな町です。市内中心部を短距離移動するのであれば、Uバーン( U-Bahn)を利用します。その間を縫うようにして、バスとトラム(Trum・路面電車)が運行しています。Sバーン(S-Bahn)は、近郊列車です。
Uバーン
約5分間隔で運行されており、特に時間に正確。U1~U9路線ある。路線カラーが統一されているのでわかりやすい。 地下鉄のマップを手に路線を確認する。行き先案内板には [路線番号 +行き先+ ○○分後に到着する]が掲示されているので自分がどの方向に進みたいのか調べてから乗る。(Uバーンは、基本的に一路線は終点から終点の往復。途中で分岐して様々な場所に行くことはないので比較的安心して乗れる。)
トラム(Trum・路面電車)&バス
正直、3週間いても、どこからどこにバスが運行されているのかは、分かりませんでした。基本的には下の2つを覚えておけば、Google Map頼みで利用できれば十分です。
テーゲル空港とベルリン市内を結ぶ4路線
テーゲル空港と市内のUバーン、Sバーンの主要駅をつなぐ空港快速。でも乗車料金は他と同じ。
① TXL路線
テーゲル空港-Beusselstr.(Sバーンとの最初の接続地点)-Turmstr.(U9と接続。ツォー駅へはここで乗り換え)-Hauptbahnhof(中央駅。地方への長距離列車(特急(ICE・IC・EC)・快速(RE))、バスとの乗り継ぎ。)-Unter den Linden(ウンター・デン・リンデン:ベルリンの観光の中心地)-Alexanderplatz(アレクサンダー広場 テーゲル空港から約40分)を結びます。
Turmstr.は小さな駅です。にもかかわらず空港快速が止まるのは、Turmstr.に運行会社の事務所があった名残という噂もあります。
② X9路線
Xテーゲル空港-…-Zoologischer Garten (ツォー駅:空港から20分ぐらい)
その他109 番や128番のバスもありますが、個人的にはTXLで市内に出てから移動する方が安心。
[aside type=”warning”]ちなみに、テーゲル空港にはUバーンもSバーンも通っていません。鉄道はALT-Tegerl(U6)とTegel(S25)の駅は、離れたところにあるので注意!![/aside]
観光名所を結ぶ100番・200番バス
ベルリンの観光地(中心地)ツォー駅とAlexanderplatz駅を結ぶ100番。とその先まで行く200番。ベルリン初日にアレクサンダー広場まで行くためにツォー駅で100番のバスを探したのですが、線路下のバス停留所で待っていたのですが、なかなか乗車できるバスが来ず。乗ろうと試みると何故か怒られる。30分近く立ってからツォー駅のバス停は、降車と乗車が別の場所だと判明。ツォー駅広場前(今だとマクドナルドとかがある側)に分かりやすく乗り場がありました。
[aside type=”normal”]
100番・200番バスで行けるところ。
ベルリン動物園(バス停:Zoologischer Garten(100番、200番))
カイザーヴィルヘルム記念教会(Kaiser Wilhelm Gedächtnis Kirche、バス停:Breitscheidplatz)
戦勝記念塔/ジーゲスゾイレ(Siegessäule、バス停:Großer Stern(100番))
大統領官邸 ベルヴュー城(Schloss Bellevue、バス停:Schloss Bellevue(100番))
国会議事堂(Bundestag/Reichstag、バス停:Bundestag/Reichstag(100番)、
ブランデンブルク門(Brandenburger Tor、バス停:Brandenburger Tor/Glinkastr.(100番))
ウンター・デン・リンデン通り(Unter den Linden、バス停:Unter den Linden/Friedrichstr.(100番、200番))
オペラ劇場(Staatsoper、バス停:Staatsoper(100番、200番))
博物館島(Museuminsel、バス停:Lustgarten(100番、200番))
アレキサンダー広場(Alexander Platz、バス停:Alexander Platz(100番、200番))
ポツダム広場(Potsdamer Platz、バス停:Potsdamer Platz(200番))
ベルリン・フィルハーモニー(Berliner Philharmonie、バス停:Philharmonie(200番))
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Sバーン
地上を走る近郊列車。東京で言えば、Uバーンが東京メトロと都営地下鉄だとすれば、中央線・総武線、山手線などJRの位置づけ。ひと駅区間が長いので、東から西へ一気に移動するときには便利。近郊列車のため、5分・10分遅れることがよくある。3週間の滞在では地方への小旅行に行くときぐらいしか使わなかった。
ドイツ・ベルリンで鉄道に乗る時に覚えておくポイント
乗り方
①鉄道には改札がないので直接ホームに下り/上ります。ホームまではチケットがなくても往来が出来ます。
② ホーム/ホーム手前で券売機を見つけてチケットを買う。

打刻機(Entwerter)チケットを購入しても打刻してないと罰金の対象。
③ ホーム上で打刻機(Entwerter:エントヴェアター・黄色い四角い箱)にチケットを入れてをする打刻をする。
④列車が来たら、扉にある光るボタンを押してドアを開けて乗り込む。(降りる人がいれば、中から開けてくれる。閉じるのは自動。開けるときもドアのボタンを押すかドアのレバーを動かし扉を開ける)
日本ではおなじみの改札がないので、一度チケットを購入すれば乗り降りはスムーズです。ベルリン市民は定期券を持っている人がほとんどのため、流れるままに乗車すると無賃乗車です。私服の検札官が見回り見つかると次の駅で降ろされて罰金40ユーロ?になります。すべての列車で検札をしているわけではなく3週間の滞在中に1回だけ見かけました。改札がないのも、検札の方法も合理的なドイツらしいシステムです。

階段脇や券売機のそばに置いてあることが多い。ベルリンUバーン・トラム・バスは黄色、他の町に行くと赤や青もある。

チケットを購入したら打刻機に入れる。打刻機に入れてから 有効期間が始まるので、別日に購入しておくこともできる。

↑ の左に 打刻がされた。 このチケットは、ベルリンABCゾーンチケット 大人3.40ユーロ
チケット購入 → 打刻をする の流れはトラムもバスも同じ。バス・トラムは車内でチケットを購入します。1Day・時間チケットは市内共通なので、すでに打刻済みの有効チケットを持っていれば、乗車時に運転手に見せながら乗車すればOKです。(ベルリン市民の皆さん、本当に見ているのか?というような見せ方で乗り降りしていました。)
チケットの種類
ベルリンの交通事情はしばしば改定されるのでベルリン鉄道会社のホームページで最新情報をチェックしてから旅立つことをおすすめします。2018年時点でもUバーンが延長工事をしていたり、料金が値上げしていたり細かい変更がなされていました。券売機は英語表示・機種によっては日本語表記ができますが、チケットの種類が多く、訳が微妙にずれていたりするので、目当てのチケットのドイツ語表記を覚えておくと楽に購入できます。
Einzelfahrkarte (1回券)
Kurzstrecke: Berlin ABCゾーンをSバーンとUバーンの3駅まで、またはバスまたはトラムの6駅まで乗車できる。(有効時間は1時間)
Einzelfahrausweis:規定のゾーンの鉄道・バス・トラムを2時間以内乗ることができる。
エリア | 大人 | 子ども(6歳~14歳) |
ベルリンAB | €2,80 | €1.70 |
ベルリンBC | €3,10 | €2,20 |
ベルリンABC | €3,40 | €2.50 |
Tageskarte
おすすめは、1日乗車券。正直チケットを買うことで悩むぐらいなら、1日乗車券を購入する方がよい。学生はもっと安いチケットがあったり、7日間券や1ヶ月チケットもある。
エリア | 大人 | 子ども(6歳~14歳) |
ベルリンAB | €7,00 | €4,70 |
ベルリンBC | €7,40 | €5,10 |
ベルリンABC | €7,70 | €5,30 |
まとめ
海外に出たときこそ、頼りになるのはgoogle mapです。現在地から目的地を入力すると、電車・バスもGPS・列車ダイヤの情報を駆使して案内してくれます。(〇〇のバスは、2分遅れている。まで、googleマップで表示されるのには驚きました。)
それでも万が一何かあったときには、ツォー駅とアレキサンダープラッツ駅に戻り、改めて移動を開始することをおすすめします。
参考:

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