小学生高学年~大学生の研修で、周りに遠慮して積極的な行動ができてないときに使う小話です。
集団の中で質問をするのは、間違いなく勇気がいることです。初めての人たちと、その場のルールも分からない環境ではなおさらです。
手を上げて注目を浴びることはもちろん、ずれた質問をしたら恥ずかしいと思うのは当たり前です。
しかし高校生・大学生のプログラムをしていると、勇気を持って一人目の質問者になってほしい。議論を活発にするために早く一人目に出てきてほしいです。と思うことが多々あります。
そんな時に、ファーストペンギンの話をして、グループにメタファーとなる考え方と言葉にします。
「積極的に!」「誰かいないの?」 より「誰かファーストペンギンになれない?」と聞く方が恥ずかしいけど頑張ろうよ。という意味も含めることができて、私は好きです。
「ファーストペンギン 」って知ってますか?
朝の連続テレビ小説「あさが来た」で取り上げられていたそうですよ。
ファーストペンギンとは

氷に覆われた南極大陸の岸にいるペンギンの群れを想像してください。
一歩先には餌があるかもしれない海。でも一方でその海にはペンギンの餌だけでなく、 ペンギンを狙うシャチやトド・オットセイも身を潜めています。
ペンギンは、群れの最初の一羽の行動に合わせて行動する習性を持っています。おそらく巨大な群れで動くペンギンは、外敵が群れを襲って来た時に、異変を探知した最初の一羽の行動を察知して、危機回避をする方が生存率が高かったことを学んだんでしょう。
海を前に最初の一羽目を押し付け合うように、なかなか海に飛び込みません。 しかし、一羽目が海に飛び込むと次々と海に飛び込んでいく。勇気を持った一羽目がいないと群れは誰も餌を得ることができないんです。
そして、一番先に飛び込んだファーストペンギンは誰よりも多くの餌を得られるチャンスがあるんです。
セカンドペンギンとは

集団で質問をすることへのハードルは、個人によって高低差があります。挙げたいけど、恥ずかしくて、なかなか手を挙げられない人もいます。
そのためファーストペンギンの話をした次には、セカンドペンギンの話をしています。
ファーストペンギンは、皆のために行動してくれる勇気のある人。でも、ペンギンが一羽だけ飛び出して海に飛び込んで、後ろを振り返ったら・・・・誰もついてきてなかったら、どうだろう?
ファーストペンギンをファーストペンギンにするのは、後から続くセカンドペンギンがいるからなんですよね。だからセカンドペンギンってとても大切なんですよね。
質問するという行為に限らず、誰かが何か面白いことやチャレンジングなことをやろうとしている時に、一緒に やろうとしてくれる仲間。他の人のアイディアに一緒にやろう!と誘いにのってくれるセカンドペンギンもまた、自分だけではできないことに挑戦できるんですよね
海外派遣の研修は、個を伸ばすだけでなく、集団としての成長も目指しています。集団活動では、リーダーシップとフォロワーシップのバランスが重要で、両方が存在して物事が推進されます。
コウテイ・ペンギン
つまりセカンドペンギンの役割を、具体的にした名前が、皇帝ペンギンならぬ肯定ペンギンです。
LINEスタンプでも有名なキャラクターでもあります。集団を支えるには必要な客割ですよね。

ホントのファーストペンギンは勇気がない
この話にはオチがあります。
ペンギンの群れは本当に海を前に押し合っていて、というか相手を落とし合っていて、安全を確認しているらしいです。つまりファーストペンギンは勇気があるのではなく、落ちてしまっただけらしいです。
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