お茶会の体験
お茶会の体験をしてきました。と言っても正式な(厳かな)お茶席ではなく、町の喫茶店での立礼(椅子に座った)スタイルでした。
薄茶、濃茶、煎茶の3つのスタイルを簡易版で体験させていただきました。先生とお話をさせていただきながら頂戴することで、茶道の流儀や器の見方などお茶の楽しみ方を教えていただきました。
道具から雰囲気まで意図をもって場作りをしているのは、ワークショップの場作りにも通じるように思います。(歴史や伝統がある分もっと奥が深いんじやないでしょうかね)そして、茶道はその意図を参加者が読み取ることを一つの楽しみにしているようです。参加者である客は、出されたお茶を飲むことだけでなく、茶会の企画者(亭主)が出席者や季節、茶会のテーマに合わせて考えた趣向を感じながら会話に興じるのです。例えば、今日は秋の茶会でしたのでお茶碗のデザインが米俵だったり、出されるお菓子が菊の刻印のあるお饅頭だったり、それを亭主や客同士で話を広げていきました。(たぶんもっといろいろあったんだろうけど、気づけなかった。)
察するとは、
さて、察するとは、辞書的には「(人の心中や物事の事情を)おしはかる。」と一方行為として記載されています。そのため、「もっと察して○○してよ!」「最近の若者は察することができないなぁ」などと「察する」ことができないことを相手の責にされることが多いですが、共通の世界観を作り、その世界観にあわせ所作を行うからこそできるのです。先ほどのお茶の話して言えば、同じ世界観を共有する茶道を極める者同士だから察することができるのであって、初心者にはそんなことできません。
あえて言葉にせず、察することを美徳とする日本文化は、提供する側と提供を受ける側の双方が共通の世界観の中でやり取りをすることで成立をしているのです。
チームメンバーの補完性
成果をあげる機能的なチームでは、個人にタスクや役割が割り振られていても、その間を埋める他者との補い合いを自然としています。一見すると誰かが不具合を察して行動をして、スムーズに組織が動いているようにも見えます。
しかし、機能的なチームは、共通の世界観として、自分の役割とメンバーの役割やお互いの思考行動パターンを認識しています。だから、新たな事態が発生した時に、多くのメンバーが、瞬時にその役割分担の抜け漏れを把握し、他のメンバーの動きを考えられます。
そうすることで、組織として過不足なく適切なリソースで、その抜けている穴を補うことができるのです。
今ある多くの企業組織では、マネージャーという仕事の穴を見つけ、穴を埋める人を割り振る役割を置いています。もちろん、解決する方法として効果的な方法です。だだし、変化が激しい不確実な社会になればなるほど、マネージャーに依存している組織では、変化への対応が遅くなるリスクを含んでいるのです。
チームビルディングが必要とされる一つの期待として、共通体験、協働体験をして、メンバーを知り組織の世界観をつくることがあるのです。