チームビルディングの効果を日常業務に活かすためにできること

チームビルディング

外資系メーカーの部門オフサイトミーティングの内容打合せをしてきました。

当初の提案は2日間のオフサイトミーティングのうち半日のコマで、フォトスカベンジャーハント(謎解きウォークラリーのようなレクリエーションプログラム)でした。

しかし、今日打合せをしてみるとお客さん自身が企画しているストラテジーやワークショプが内容にしっくりきていない様子でした。そこで急遽方針変更で、2日間のオフサイトミーティング全体のプログラムコンサルと運営をサポートをご依頼いただき、トータルサポートをすることになりました。(一週間後に迫るプログラムですので、会場の変更や宿泊手配など大変です。)

そんなお客様との打ち合わせから浮かび上がってきた、オフサイトミーティングでチームビルディングの効果(成果?)を日常業務に活かすためにできることをチームビルディング営業コーディネーターの目線で考えてみました。

※実際の話をつなぎ合わせて一部脚色をしています。

オフサイトミーティングの目的

 

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今回のオフサイトミーティングの目的

① 会社&部門の今年度の振り返りと来年度の戦略の浸透

② 部門内のコミュニケーションの促進(仲間の強み や個性などを知るきっかけ)

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①の振り返りと戦略は 事業年度の区切れ目なので入っています。1時間半ぐらいの上長からの発表があり、それを聞いた上でアクティビティを実施して、アクティビティの振り返り(レビューの対話)と日常の業務や戦略を意識した関連付けを行います。

②のコミュニケーションは、今回は話す/聞くの意思伝達だけでなく、普段話さない色々な仲間と混ざり合い個性や強みを知ることに重きが置かれています。アクティビティではチームメンバーを固定せずにアクティビティごとにチームを入れ替える、振り返りではワールドカフェなどできるだけ多くの人と話ができる手法を用いるように運営を行います。

 

ビジョン戦略ミーティングとチームビルディングの相性

会社の方針や戦略の浸透の目的とアクティビティを用いたチームビルディングは相性がよく、しばしば依頼のある組み合わせです。

ビションや戦略など概念性の強い内容であればあるほど、個人のタスクに結び付き、アクションが起こるまでにはハードルがあります。

その代表的なハードルが「内容の理解」と「モチベーション」です。なぜならば、多くの人間は継続を好み、漠然とした変化には不安を覚えます。そして、大なり小なり無意識の抵抗をするのです。そのために、まずビジョンや戦略・方針の内容が目指す理想の状態を腑落ちする必要があります。そして、その内容への期待と自身が貢献できる役割が見つかることで、変化に対応するモチベーションが湧いてきます。

チームビルディングのアクティビティは、ビー玉を運んだり数字を踏んだりと活動自体に意味はあまりありません。(チームビルディングでよく言うのは、「皆さんは決してビー玉運びを学びに来たわけではないし、ビー玉運びのスキルを得ても仕事に活かせるわけではない。」)しかし、アクティビティで使うメタファーやルールや設定を方針や戦略などの文脈に合わせることで、ビジョンや方針・戦略などを体感的に理解することができます。

さらに、共通の体験の振り返り(レビューの対話)は、机上の空論になりやすい概念の話を今ここで起こった出来事に関連づけて討議することができます。(昔の参加者が自分たちの現状を「今の私たちって、さっきのペンあやとりで『助けて』って言えずにペンが落ちている状態だよね。」と表現していました。「ペンが落ちている状態」には相手への配慮や認識ズレ、コミュニケーションのミス等の多くの失敗の要素が含まれていますが、同じアクティビティを体験したから理解し合える共通言語として一言で説明が終わり仲間も同じ状態を想像します。)

チームビルディングの成果をより効果的に活かす

打合せで担当者のお一人から出てきた懸念点「チームビルディングをやっても結局はその場限りで、仕事場に戻ってくると変化がないんだよね。」

ヒューマンスキルや企業カルチャーの研修やワークショップなどで個人に気づきがあっても、直ぐに効果(仕事に変化)があるかと問われると100%ありますとは言えません。むしろ、1日・2日の研修を1回だけ受けた後すぐに組織に大きな変化があるとしたら、それは集団マインドコントロールでしょう。リバウンドが大きい可能性が高いです。

 

それでも、チームビルディングの成果をより効果的に活かす手立てはあります。

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チームビルディングの成果を仕事に活かす①

  • 1つ目は、実際の業務単位でSMARTゴールを策定し、ゴールに向けた具体的なアクションプランを作る。
  • 2つ目は、1か月~3か月後のフォローアップの機会を作り、自分たちの変化を評価する機会を設定する。
  • 3つ目は、1つ目と2つ目の組み合わせで、フォローアップまでの取り組みを決めてアクションを行う。
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簡単に言えば、意識して動かざるを得ない状況を作ることが必要です。フォローアップの機会を設定したりアクションプランを作成することで、プログラムの内容を記憶にとどめておく効果もあります。そのため、1回プログラムで終わるのではなく、3か月~1年に1度の定例行事化をすることも重要です。

しかし、今回のオフサイトミーティングのように参加者にFun!要素を期待されている場合や経営者層や成果を上げているマネージャー層でプログラムを実施する場合は、アクションプランの策定を行うことでFun!の要素が下がり主体性が削がれ、プログラムへの満足度やモチベーションが下がることが想定されます。

そこでプログラム効果の持続と参加者の期待の折衷案として提案していることがあります。

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チームビルディングの成果を仕事に活かす②

  • プログラムの終了時に、私が明日から変える小さな一歩をA4用紙に書き、参加者同士で発表する。
  • 小さな一歩を書いたA4用紙を机の上やパソコンのデスクトップ画像に設定する。
  • プログラム終了時に、1か月後の自分に宛てて手紙を書き、1か月後に本人に届ける。
  • プログラム中の写真や動画をスライドショーにして、1か月後にメールで送る。または、鑑賞会をする。
  • 集合写真を撮っておいて、スタッフからのメッセージと共に届ける。
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何ができるか/できないかはそれぞれの会社によって異なるので選択する必要はあります。それでもやれることをやってみる姿勢で取り組むことが必要です。

 

変化を見つける

そもそも「変化がないのだけれども…」と質問をされる方には、何をチームビルディングの成果とするのかが定まっておらず、起こっている変化に気づけていないことが多くあります。

プログラム後にクライアントを訪問した際に、何か変化がありましたか?と質問をするようにしています。チームビルディングの特性を理解していただいている(だろう)方からは、小さいけれど具体的な変化や参加者から聞いた話を語ってくださいます。

 

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チームビルディングの効果

  • 他の部署の人に知り合いができたので、依頼や相談が気軽にできるようになった。
  • 指示がなく放っておかれると不安な気持ちになることを再認識したので、部下に対してこまめに声をかけるようにしている。
  • 状況が伝わっていないと指示が出しずらいことが分かったので、上司への報告を定期的にするように心がけている。
  • (チームビルディングで学んだこと → 日々の業務への活用 という形式にしてみました。)
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小さな行動変化や内心の変化の積み重ねが、組織的な変化への足がかりととらえれば、やって何も起こらないことはない(と信じたい)。

起こった変化の発見ができると、次の手を打てるようになります。