クッキング×チームビルディングの学びポイント

チームで料理をすることは業務上のプロジェクト同じように共同作業を伴うので、ポイントを押さえ振り返りをすることでチームビルディングとしての学びへとつながります。

クッキングチームビルディングどのようなことが起こるか?例をあげながら紹介します。

プログラム内容を先にご覧いただけるとさらにイメージしやすいです。
クッキング×チームビルディング~創作料理コンテスト~

目次

1.他者理解「日常の役割が逆転」

相手の立場を想像することは難しいが、疑似体験をもってすれば実感を伴った理解が可能です。

チームで料理をすると仕事では分からない得意不得意から、仕事では上司からの指示を待つママさん社員が料理の苦手な上司に指示を出しながらチームをまとめたり、仕事では先が見通せてる上司は料理の経験が浅く指示待ちになったりします。「いつも人の仕事に文句ばかり言って…」「なぜ主体的に動いてくれないんだ!」とイライラした気持ちになっていた関係が逆の立場を経験することで、相手の立場への理解が深まります。

  • 料理のできない上司と料理が得意な部下で立場が逆転  → 相手への理解が深まる。
  • 部下がリーダーシップを発揮

 

2.役割分担と効率「洗いものを誰がするか問題」

プログラムでは制限時間内に片づけを含め料理を完成をすることになっています。そこで起こるのが、料理を作ることで精一杯になって片づけまで手が回らない。例えばピーラーで剥いたジャガイモの皮がシンクに散乱していたり、使った包丁が台の上に置きっぱなしになっていたりします。ゴミは生ごみ袋にまとめる、包丁はその都度洗うなどなど、美味しく料理の見た目がいいチームほど手際がいいチームが多いです。料理をしなれている人がいても制限時間を意識するとできないようです。
では手際がいいチームとは?クッキングを見てきた私の経験上では、創る料理の全体像や工程がメンバーで共有されていて、コミュニケーションが活発で、役割分担ができてい全体を見ている人がいること要素です。

昔、あるプログラムで料理があまり得意ではない部長さんが、みんなが料理を創る傍らで黙々と洗い物をしていることがありました。使ったフライパンも、肉を切った包丁とまな板も、食材を入れておいたお皿も使い終わるとすぐに部長さんが流しで洗っていました。料理の完成後はもちろん常にそのチームの調理台は綺麗でした。

そして部長さんが洗い物をしてくれていたことで使いたいときにフライパンが使えて料理できると盛り付けるお皿がすぐに出てきて、明らかに効率的でスピードが上がっていました。まさに、5Sの効果を体現しているチームでした。プログラムの振り返りで部長さんが自分の役割について「料理ができない自分にとってチームが動きやすいように支えることが自分の仕事だった」と語っているのを聞いて、メンバーは仕事ができないから足手まといにはならなず適材適所で仕事をする意味や 主役ではない皿洗いが実は組織を支える重要なポジションになり得ること、作業工程だけでなく先を見通し全体を見ているリーダーがいる安心感を感じていました。

  • メンバーの役割意識と適材適所で組織はよくなれる。
  • 先を見通すことで綺麗に仕事ができる。
  • 皿洗いも実は重要な役割だった。

 

3.全体最適と個別最適「使いたい食材が他のチームと重なった!奪うのか?諦めるのか?」

クッキング食材 食材は豚ブロック肉、牛の厚切りステーキ肉、鶏肉は一羽丸ごと、魚は尾頭付きとできるだけ大きな塊で用意されています。但しチームごとではなく全チームにまとめ渡され、各チームが使う食材を選び取っていきます。

保育園だったら「僕のだ!」「私のよ!」と喧嘩が始まりそうな状況です。プログラムでも喧嘩とは言いませんが、見栄えのいい食材をまず確保してから何をつくるか考えたり、早い者勝ちで食材を確保し遅れたチームが適当な食材がなくなっていたりすることがありました。(バリバリの営業チームだとよく起こるかも。)

一方で計画時間を有効に使って前半で各チームで創りたいメニューを相談して最後にリーダーが集まって会議をする参加者や材料の前に全員が集まってチーム会議と食材分けを同時平行で進める参加者もいました。

自分達を同じ会社の各部門とした場合、自分たちのチームだけを考え食材を確保して自分たちの評価をあげるのが個別最適を求めている状態です。そして調整の結果で丸ごと使う予定が半身になってしまい自分のチームの成果が落ちるかもしれないけど全体で調和の取れたメニューとするのが全体最適を求める状態です。

このクッキングのプログラムでは全体最適に目が向くと同時に、出来ばえで各チームが評価される と言うのも一つの肝です。会社の利益と自分の利益がイコールではない矛盾は個別最適と全体最適を考えるときにつきまとう問題です。単純に「全体最適がいいよね」と学ぶのではなく、振り返りの時に自社と自分の求める姿を話し合うきっかけとしています。

  • チームの評価とチームの存在意義→個別最適と全体最適
  • 全体最適と個別最適のバランス

 

クッキング×チームビルディング

料理は小さなプロジェクト 食べる人のことを考えてメニューを決め、今ある食材と人手のリソースをフルに活かして時間内に料理を完成させるのは、一つのプロジェクトを進めるのと同じこと。日常に欠かせない料理をチームですることでマーケティングや企画から生産/営業までを体験できます。

 

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