2021年3月に台湾訪問をするつもりだった2020年度台湾派遣は、混乱しながらも中止になりました。
大人の思惑、学生の思惑が絡み合うこれまでの経緯はこちら
海外に行けなくても台湾国際交流 ~湯河原アンバサダーProject~ ①
やりたいことを固める。湯河原町・温泉観光協会との打合せ
はじめは、動画作り ピクトグラムづくり
現地での活動内容が打ち合わせを重ねるたびに変化してきました。
この企画の前から台湾の大学とのオンライン交流で、バーチャルツアーやルーティーン動画を作り合うなど動画を使った交流をしたいという発想があり、そこから湯河原のPR動画づくり案がありました。
もう一つが、fabridgeさんが岩手県の団体さんとインバウンド客向けに作成した「オリジナル・ピクトグラム」をベースにした案です。
PR動画は、台湾にいる台湾人に直接湯河原の魅力を発信する目的とし、ピクトグラムは、来日した台湾人が文化風習、システムの違いから困るであろうことを見つけ(大浴場の入り方、バスの乗り方など)、それを解決すべく図式・絵化して伝えることで、来日台湾人の満足度を上げ、リピーターになってもらうことを目的とした企画です。
一長一短ありますが、本格的な動画をYoutubeに載せようと思ったら編集技術が必要で、ピクトグラムは本当に完成品を作ろうと思うと、絵のデザインセンスが求められます。
Instagram程度のショートムービーだと簡単編集ソフトはあります。ピクトグラムも学生ならではの手書きでも揃える場所を揃えれば出来なくはないです。
湯河原で台湾人との交流ができるのがベストなゴール。でもこの企画なら 湯河原での活動をするためには、台湾・台湾人の情報を集めなければならないから、台湾を知ることができる。台湾を知る方法として、オンライン交流の相手にLINEやZoomで打合せをすればいい。
我ながら土壇場でよくひねり出したと思う。台湾の専門家がいてくれたおかげです。
成果物を残したい:湯河原に打ち合わせに行った
学生たちが下見をした12/20から時を置かず、年を越す前12/23にはファブリッジ社長、事務局次長、私と学生リーダーの一行も町・観光協会さんとの打合せのために湯河原を訪問しました。
品川から1時間半。近い。この距離感に後で救われることになるとは思いませんでした。
このとき学生たちは「成果物を残したい」という希望から、ピクトグラムをつくる活動 を主にすることを考えていました。(動画だって「成果物」ではないのか?と思いましたが、ぐっと飲み込みました。)
湯河原で、観光協会や町を巻き込んで台湾の人と「何かをする」という骨子は、ファブリッジ社長と私で作り上げ、先方の大滝ホテル専務の委員会委員長とすり合わせをしていましたが、具体的な活動内容については、学生リーダーが提案書を作成し、打合せを行いました。
はじめましての会議は緊張感漂う中で。
先方は、インバウンド情報発信委員会委員長、湯河原町観光課長、温泉観光協会企画課長、担当の4名。こちらはファブリッジ社長、事務局次長、学生リーダー、私の4名。計8名が小さな会議室に向かい合いました。
はじめに私達の組織の説明や協力を求めた理由を一通り説明し、湯河原が抱えているインバウンドの状況を説明してもらいました。
ざっくりまとめると
私達
学生たちと台湾に行き交流をするつもりであった。しかし渡航ができる見込みがなくなった。
湯河原
箱根に近いが、外国人観光客には素通りされてしまい箱根の半分以下のインバウンド客需要がない。まずはアジア圏でも日本に精通したリピーターの多い台湾に目をつけた。
ちょっと印象的だったのが、2019年度で比較して 観光客に占める外国人の割合が箱根が5割なのに湯河原は3%しかいないんです。
中にいる人達からすると切実なのかもしれないけど、何回も訪問して思ったのは、外国人観光客のいない穴場感のあるゆがわらなのかな。
ピクトグラムより・・・フィードバック
最後に、提案書を作ってきた学生リーダーから湯河原の方々にプレゼンしました。

12/20学生下見の際に、「12/23に湯河原の方と打合せをするけど、着いてくる?」と聞いて、「来る!」と返事があったので、「じゃあやりたいことを書面にして説明してくれる?」 という流れで、付いてくることになり、時間もない中で、推進メンバーで打合せをして、まとめてくれました。
その時にはやることが
i)ピクトグラム作成と活用 ⅱ)モデルプラン作りと実施 ⅲ)観光マップとしての活用 となっていました。
① 台湾人とのピクトグラムによる案内表記の共同作成と掲示
町内で外国人が快適に観光できるように、バスの乗降方法や寺社の参拝方法、入浴方法、撮影の可不可、災害時の動き方などの所作について視覚的に認識することができる案内表記(ピクトグラム)を作成します。作成については訪日観光のリピート率が高い台湾の人々とともに表記内容を確定し、下図(岩手県の訪日観光客向けウェブサイト『岩手の10手)のような独自性、地域性のあるデザインの表記を作成したいと考えています。
また、作成したピクトグラムは実際に町内の観光施設や宿泊施設、入浴施設に掲示していただき、外国人観光客への対応に役立てていただきたいです。
② 上記①にて作成したピクトグラムを活用した町内観光ツアープランの作成と実施
上記①で作成したピクトグラムの有用性を確認するために、ピクトグラムを活用した湯河原町内でのモデルツアープランの作成と実施、観光地図作成などの観光資源への活用にご協力をお願いしたいと考えています。
湯河原の観光課長さんに、「ともにプロジェクトに臨むこと自体が湯河原町のP Rにつながるのでぜひ協力したい!」とおっしゃっていただきました。しかし 加えて、というか、活動を通じて、湯河原に対する台湾人、そして日本人の若者の意見が欲しい。最終的にそうした意見交換ができる発表の場を設ける方が良い。とのリクエストされました。
ここにすれ違いの原因があった。
この湯河原町・観光協会との打合せを終えた時点で、学生たちの頭の中には
i)ピクトグラム作成と活用 ⅱ)モデルプラン作りと実施 ⅲ)観光マップとしての活用 ⅳ)発表会(湯河原からのリクエスト) ⅴ)動画づくり の5つのコンテンツがありました。
一方、”大人たち”事務局メンバーの頭に残っていたのは、湯河原側から求めらた「発表会」でした。
話がかみ合わなくなっていく 「発表会」が いつの間にか コンサル的な調査分析報告?に変換され刷り込まれていきました。
「意見交換が出来たらいい。」→「発表会」→「調査分析の報告会」・・・交流プラスαが、表面上は同じ方向を向いていたけど、ここが違ったのか・・・。
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