2020年度の台湾派遣。渡航ができるように3月の直前まで準備をする予定で募集をしましたが、現実的な判断で早々に渡航を断念し、湯河原のアンバサダー活動と在日台湾の方との交流に舵を切りました。
湯河原の方の協力も得られ、3月の本番に向けて団員も乗り気になってきました。
これからの見通しを立てるため1月から3月のスケジュールを団員に提示をしたところ、予想外の反応が返ってきました。
班ごとに下見に行きたい
学生の声と緊急事態宣言が再発出 の間で
1月は半ばを過ぎたころ、ある班から「現地に行かないといいものは分からない。班ごとに現地に下見に行けないですか?」と相談を受けました。
「下調べとしてネットでできる調査は大切だけど、湯河原の方から求められているのは実体験を伴った意見です!」
学生のやる気の程度が分からなかったと言えばそれまでですが、私は、スケジュール案で示した通り、在東京でできる程度でよく、つまり当初下見については全く考えていませんでした。
台湾に行けない以上、それ以上のことをモチベーション高く国内でやってほしい。
外出しづらい活動しづらいコロナ下でも実体験から学んでほしい。
学生から出てきた「下見」は、私としてもやってほしいことですが、スケジュール案を創る時には、そこまではできないよな。と無意識に勝手に引っ込めていました。
どうにか実現させてあげたい。
しかし・・・1月は半ば、緊急事態宣言真っ只中。事務局には、なんとも言い出しにくいタイミングでした。
事務局長の勢いと理屈付け
相談を受けた翌日に早速相談。
もちろん事務局内でも意見が割れました。
「今のタイミングで本当に現地調査が必要か?」
「宣言が明けてからでもいいのではないか?」
「計画性がない。」「理事長としても許可しにくいよね。」
このような意見・・・
しかし、そもそも、何も決まっていないところから始まった企画だから、右往左往するのは当たり前です。学生のモチベーションが高い段階で、彼らの期待に財団が応えてあげることが必要です。
最終的には事務局長の、
今回の緊急事態宣言は、前回2020年4月の宣言とは異なり、飲食店の営業と不要不急の活動を止めることに限定された要請。
財団の教育事業は決して不要不急な活動ではない。故に、下見にいかせるべき。
と理事長に伝えようとの勢いある判断で前に進むことができました。
ルール作り
行くことを認めるにしても、安全対策・3密対策の徹底、事業実施の基準作りが求められます。幸いにも様々な団体が活動指針を表明しているので、参考にさせてもらいました。
感染症対策
1) 交通機関
・団体で固まらない・分散乗車、窓開放(可能なバス等では)。
2) 宿泊施設
・原則として個室(1人1室)又は定員の50%以下の部屋割り。
3) 食事
・小グループ(2-3人)に分かれて食事する。
・宴会など多人数同席の会食は禁止。
4) その他
・現地では、小集団で行動し、三密が発生しないよう留意する。
・マスク着用・手洗いを徹底する。
・室内での会議・打合せ時の常時換気を励行する。
実施基準
実施基準
条件 活動場所 |
緊急事態宣言 |
||
なし |
あり |
||
都内 |
〇 |
〇 |
|
都外 |
日帰り |
〇 |
△ |
宿泊 |
〇 |
✖ |
△小集団(3-6人)での分散活動とする。
感染症対策は、様々な分厚いガイドラインもありますが、大学生に確実に実行してもらい、誰もが同じ基準で判断がでること、実施の基準は、参加学生や台湾の方、協会の方など関係者が、中止や実施の可不可の予測ができることにプライオリティーをおいて、出来る限りシンプルにしました。(表や内容は改変してます。)
よく皆が許してくれた。という思いと、本当に良かったのか?は今でも分かっていません。
安全を守ること と 学生の希望 と 社会の要請 のバランスからの判断で、感染者が出なかったのは結果論かもしれません。でも、大人が思うほど、高校時代・大学時代の1年って大きいんですよね。
そして、予見可能な基準にしておいたことが、最後の最後で身を助けることになるとは・・・
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